「野球肘とテニス肘の違いについて」愛知県安城市安城ハピネス接骨院

野球肘とテニス肘は、どちらも上肢の筋肉や靭帯に負担がかかることで発生する肘の障害ですが、原因や症状、治療法に違いがあります。

野球肘は主に投球動作によって引き起こされる肘の障害で、特に少年野球やプロ野球選手に多く見られます。投げる動作によって、肘の内側にある「内側側副靭帯」や、肘関節の周りの筋肉が過度に引き伸ばされ、痛みが生じます。特にスリークォーターやオーバーヘッド投法では、肘に大きな負担がかかり、肘の内側や前腕に痛みが現れることが多いです。症状としては、投球時の痛みや肘の可動域制限、筋力低下などがあります。

一方、テニス肘は、テニスのバックハンドショットやラケットを振る動作など、肘の外側に繰り返しストレスがかかることで発生します。テニス肘の主な原因は、肘の外側にある「上腕骨外側顆」と呼ばれる部分の周辺の筋肉や腱が炎症を起こすことです。この病態は、過度に腕を使いすぎた結果、筋肉や腱の付着部に微小な損傷が蓄積されて起こります。症状としては、肘の外側の痛みや、物を持ち上げたり振ったりする際に痛みが強くなることがあります。

治療方法についても若干の違いがあります。野球肘は、まず投球フォームの修正や休養、アイシングなどの基本的な処置が行われ、その後、リハビリや筋力強化が必要になります。特に重症の場合は、手術が検討されることもあります。テニス肘は、安静やアイシングの他、物理療法（温熱療法や超音波治療）やストレッチ、筋力トレーニングが有効です。重度の場合は、ステロイド注射や手術が選択肢になることもあります。

いずれも早期の対応と適切な治療が重要です。